柏島は、四国南西端の高知県幡多郡大月町に属する周囲3.9km、面積0.57km²の小さな島です。四国本土先端の大月半島と約150mの水道に隔てられた島ですが、現在では2本の橋がかかり陸続きになっています。
空気が澄んでいると西の方向に大分県の山々がくっきりと見えます。
柏島の周辺海域は、南からの澄んだ暖流黒潮と、瀬戸内海から豊後水道を南下してくる栄養豊富な海水とが混じり合うことで多種多様な海洋生物が生息しています。


生物多様性の宝庫、柏島

柏島の周辺海域

柏島の海は黒潮の影響で透明度がとても高く、30mを超えることもあります。海底は花崗岩(かこうがん)でできた白い砂のため、水深の浅い海では船の陰が海底に写り、まるで船が宙に浮いているように見えます。

柏島の魚たち

柏島の魚類は亜熱帯産のものと温帯産のものが混じり合い、2013年時点で1,150種類もの魚類の生息が確認されており、これは限られたエリアにおける魚種数では日本一です。

柏島の海中景観

熱帯・亜熱帯域をおもな生息域とする造礁サンゴと、温帯域のソフトコーラルと呼ばれる柔らかいサンゴの仲間や、海藻類の両方が同じ海域で見られます。

豊かな漁場

古くは湾内に仕掛けられた定置網でキハダマグロなどを捕っていました。多い時では一日で2400匹ものキハダマグロが網に入ったそうです。現在は定置網は行われていませんが、湾内でクロマグロやマダイなどの養殖が営まれています。